相続土地国庫帰属制度

生命保険の営業をしていると色々な相続問題をご相談いただきます。人口減少問題に絡み親から相続した家が転売できずに困っている方も多く見えます。家を相続すると固定資産税が毎年かかります。更に住んでいないと荒れていくので定期的なメンテナンスも必要になります。家は古いので土地だけにして転売しようとして安易に取り壊してしまうと固定資産税が4、5倍になってしまいます。家が建っていることで固定資産税が6分の1、都市計画税は三分の一に減額されています。しかし最近は「特定空き家制度」という制度ができ荒れ放題の空き家と認定されると減額されなくなってしまいます。

昨年2021年4月に成立し2023年4月27日施工より「相続土地国庫帰属制度」が始まります。これは売買できない土地を国に帰属する制度ですが、簡単には引き受けてくれません。更地にしないといけません。建物や、樹木、石などがあると対象外となります。担保や境界線で隣人と揉めている場合も不可です。法務局に申請し審査が行われ許可されると10年分の管理費用を納めなければなりません。市街地で200平方メートルで80万程です。60坪の木造2階住宅を解体するには200万程かかりますので国に帰属するのに300万程かかるので300万の負債を相続したことになりますが相続税評価額はそんな事はありません。毎年届く固定資産税評価額を確認してみてください。

相続するという事はプラスの財産を相続すると一般的に思われていますが、マイナスも含めて相続をします。もちろん限定承認という制度もありますがこの制度を知ってるということは上記のことを知っているということですし、相続開始から三ヶ月以内に家庭裁判所に相続人全員で行わなければなりません。相続放棄は相続人単独で行えます。三ヶ月以内に何もおこわないと単純承認した事となります。または相続開始後に口座からお金を引き出すと単純承認したことになりますのでご注意くださいね。負債のが多いと個人の負債を引き受ける事となります。

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