生保営業時代に中小企業の社長に様々な節税提案をさせていただきました。第一声は「社長、税金払うの好きですか?」です。私は今まで好きです。という方に一度もお会いしたことがありません。税負担を平等にすることは難しい問題です。生命保険の商品も様々な節税保険を開発しては国税に潰されるという事を長年繰り返してきました。
一般的に税金を負担することは嫌なので様々な抜け道を一定の層になると考えます。脱税は捕まりますが、合法的な節税であれば国税に睨まれるものの捕まりません。我が国の税制はお金持ちには優遇されています。取得税は累進課税になっていて5%から45%、地方税一律10%となっています。4000万超が45%となり一億でも10億でも税率は45%なので税額は増えますが、税率は変わらないため稼げば稼ぐほど税負担は下がります。
金融課税ですが株やFXなどの金融商品の取得に対しては源泉分離課税となっており一律20%です。岸田さんが初心表明で金融課税強化をおっしゃっていましたが抵抗勢力が強く全く進んでいません。自民党はお金持ちと高齢者が基盤組織なのでなか中難しいでしょうね。なぜ金融商品が累進課税になっていないのか不思議ですね。
例えば一億円を働いて得ると45%+10%=55%5,500万の税になりますが、不労所得(金融商品)だと2,000万の税で源泉分離課税(一般的)され完了します。同じ利益で3,500万の税が違います。
安倍のミクスにより日本の株価は7,000円から30,000まで上昇しました。当時、千株を700万で購入していると3,000万で売却できたという事です。20%の税460万を払っても手元に1840万残ります。外車、腕時計がどんどん売れるわけです。
消費税は3%から5%、8%、10%と税率を上げてきました。その前にやることがあったのではないでしょうか?福祉のために税率を上げるということでしたが、福祉に回っているのは2割ほどで実態は法人税の引き下げの穴埋めに回っているようです。企業は法人税が下がったのでその分を内部留保として溜め込みました。
消費税は一般的には払うものだと思われていますが還付もあることをご存知の方は少ないと思います。輸出業者などは原料などの仕入れに払った消費税を還付申請できます。2018年の輸出還付はトヨタ3506億、日産1509億。ホンダ1216億だそうです。
また、最近はコロナの入国制限が撤廃され多くの外国人が日本に来てお買い物を楽しんでいますが、旅行者も出国時に消費税の還付申請をしてほとんどの方が還付を受けています。中には知らずに出国するケースはあると思います。飲食は日本で消費しているので対象外ですが物に関しては対象になります。腕時計がバンバン売れるわけです。
現在は売上が1000万以下の事業者は消費税は対象外なのでお客様からは受け取り国には収めなくて良いのでまる儲けとなります。また、対象となっても仕入れに払った消費税は免除される仕組みとなっています。5000万以下の課税業者は一般的に簡易課税制度を利用しており業態により見なし計上します。小売で80%、私の保険業で50%の仕入れ率となります。消費税を上げると商売をしているとどんどんお得になります。
令和5年10月1日よりインボイス制度が開始されるので1000万以下の事業者は対応が迫られます。