為替の動きがこのところ難しくなってきました。9・22の2兆8382億に始まり10・21の2発目の介入から覆面介入を繰り返していると思われます。財務省の公表資料から9月29日から10月27日までの介入は6兆3499億とのことですが145ラインの介入150ラインの介入も想定済みでしたがこのところ150ライン手前で小刻みに繰り返し行われているようです。次は155ラインを想定していましたが150ラインが防衛ラインのようです。
しかしアメリカの同意を得ていない覆面介入なのでどこかの国のように為替操作国と名指しされるリスクを抱えています。米財務省は為替操作国の認定にあたり①対米貿易黒字②経常黒字③持続的で一方的な為替介入――の3条件を示している。為替介入は外貨の純購入が過去12カ月のうち8カ月以上に及び、介入額がGDP比2%以上となれば抵触する。日本の場合、11兆円ほどになる。現在9兆1881億の介入なので後2兆程になります。あと一発!
92年以前の介入はせいぜい千億単位でしたが97年の介入で1兆を超えました。98年には3兆となり今回は6兆です。これは市場規模が大きくなったためそのくらいの介入をしないと効果が出ないためです。
日銀の黒田東彦総裁は2日、衆議院財務金融委員会に出席し、将来2%の物価安定目標の実現が見通せる状況になった際には「その前段階で長短金利操作(YCC=イールドカーブ・コントロール)を柔軟化することは1つのオプションとしてあり得る」と述べました。日銀の金融政策修正の思惑が浮上し、円買い・ドル売りの流れが強まりました。また債券市場では超長期債利回りが上昇し取引未成立となりました。