異次元の少子化対策とは

先日、「異次元の少子化対策」を行うと年初挨拶で岸田さんがおっしゃっていましたが、どんな施策か気になるところですね。防衛費の異次元の増額はあれよあれよという間に閣議決定、税調で議論され進みましたがこちらは3月頃に具体策は発表されるので楽しみですね。

出産一時金の増額については早くも産婦人科の値上げが相次いでいるようですね。抜本的な改革が必要かと思います。

フランスが人口増加に転じた施策N分N乘が再び声を聞くようになりました。取得税の課税方式の話ですが我が国の主要税の取得税の話なので財務省は反対でしょうね。現在は取得よりさまざまな控除を引いてそこに累進課税の税率をかけていますが、民主党政権時代の子供手当導入より16歳未満の控除がなくなりました。詳しくは以前のブログ「子供手当のまやかし」をご覧ください。

N分N乘方式は世帯の取得を合算して扶養人数(大人を1、子供を0.5)で割り、そこに税率をかけるのですが子供のいる家庭ではほぼ非課税になってしまいます。父年収450万、母100万、子供二人(小学生一人と中学生人)のモデル世帯ではN分N乘方式では550÷3=183万となり、183万から給与所得控除63万、基礎控除48万、配偶者控除38万健康保険22万厚生年金41万を引くと−29万になり課税所得は0円なので取得税は0円となります。

現在は父450万から給与基礎控除134万ー基礎控除48万ー配偶者控除38万ー社会保険料ですが健康保険を5%、厚生年金を18.3%の労使折半で9.15%とすると健康保険22万、厚生年金41万とすると課税所得は167万となり累進乗率5%で83,500円の取得税となります。

上記のように単純移行すると子供世帯の税は、ほぼほぼゼロになるのでこれを導入するには抜本的な改革が必要になります。

このところのインフレにより数十兆円の増収となっていて、今後、給与が上がれば取得税も増収します。安易な消費税増税論や社会保険料の負担を増やすのはやめていただきたいと思います。現在でも国民負担率は税と社会保険料でほぼ5割です。

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